こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「マイアミ・バイス」

かつてのTV版「マイアミ・バイス」のプロデューサーが製作した映画ということですが、
TV版ののりを期待していくと、肩透かしをくらいます。なんだか、登場人物が暗くて地味です。
コリン・ファレルドン・ジョンソンを重ねて見たら、絶対に間違いです。キャラも
ぜんぜん違うし、コリンにはソニークロケットに必要な色気が足りません。コリンと謎の女
コン・リーが見詰め合って恋に落ちるっていうのも全然腑に落ちない。ジェイミー・フォックス
演じるリカルド・ダブスもなんだか遊びがない。各登場人物の背景もほとんど描かれておらず、
だから起きた出来事について、感情的な流れについて、思い入れることが難しい。特に、
コン・リーのキャラは、何でキューバに家があるんだか(それも、突然行っちゃう)、
何で組織に17歳から関わっているのか、いまいちわかりません。

武器やコンピューターのハイテク化が進んでて、何がリアルなんだかよく解らないうちに、
納得させられてしまうのは、私だけでしょうか。それから、緊迫感を出すためのハンド・カメラ
の多用も、目が回って酔いそうです。同じ潜入捜査官物でも、「インファナル・アフェア
なんかはローテク&生の人間ドラマでしょ。でも、登場人物がよく描かれているだけに、
その人たちの過去やら未来のことまで思わずにはいられません。

TV版とは別のものとして、頭を真っ白にして見に行くのが正解でしょう。最終的には
“マイアミの悪の組織”はつかまらないので、次があるのかなって展開です。でも、次に
引っ張るんだったら、もうちょっと人間をちゃんと描いてほしいなあと思いました。