ソール・ライターと平間至で 自分の立ち位置を考える
終了間際のソールライターの原点展と平間至の写真の歌展を、平日の夜にいっぺんに見た。
仕事帰りに、固まった脳を全く違うことに使うのは、いいかもしれない。
二人とも商業写真を撮りながら、全くアプローチの違う写真を撮っている。
ソール・ライターは、元々絵を描きたかった人だ。ニューヨークの街の写真では、人々はanonymousで、都市風景の一部となっているように見える。
彼は言う、"有名人を撮ったからって、良い写真になるとは限らない”。”わざわざ遠くに行かなくても、面白いものは近くにある”
平間至の写真では、被写体のキャラクターありきだ。そのキャラクターのうえに、別のキャラクターを纏わせていたりする。強烈な個性。そして、音楽がある。
No life, No music. 渋谷に行って、タワーレコードを上から下まで歩き回るあの高揚感。ちょっと切ない思い出が蘇る。
自分が志向しているものは何か。写真論とか、芸術論とか、社会貢献とか、自分の立ち位置がこれからどう変わるか、色々考えるとこれから先、五里霧中のようでもある。
でも、ソール・ライターは言う。"人生には、それぞれに美を追求する価値がある。そのことを否定したくない”。