2009年 日本作品
監督:中村善洋 原作:伊坂幸太郎
出演:堺 雅人 竹内結子 吉岡秀隆 劇団ひとり 香川照之
伊坂幸太郎の作品は、最近すごい勢いで映画化されてますね。
派手なお話ではないですが、意外な展開にミステリーとして十分面白いし、
年齢を問わずいまどきの人々の描き方がするっと入ってくるところがいい。
描かれる人々が今時だと思うのは、人間関係が希薄で孤独ななようでも、
やっぱりどこかでつながっている感じ。それと、登場人物の身の上に起きたことに
対して、どこか内向きだったりする感じ。閉そく感というよりは、個人の問題が
外に向かない、自分やその周辺のあたりで終始する感じがするのです。
「ゴールデン・スランバー」については、首相暗殺犯に仕立て上げられる平凡な男の話です。
仕掛けも十分迫力があるのですが、結末は悪くはないのですが、よくよく考えると
これでいいのかと思う感じ。内向きで、社会的にはどうなのという感じなのです。
世間には、個人では解決できない闇の部分があるということなのでしょうか。
今までの伊坂作品と比べても、何か暗い部分が残る感じがします。
映画としては、今までの伊坂幸太郎原作作品と比べて、エンターテイメント度は上がっていると
思います。俳優さんたちも、学生のころの初々しさと、大人になった現実感をうまく演じ分けている。
周りの人たちも、味があり、容疑者青柳のお父さんが絶品です。
ほんとに、普通の人たち。でも、こんな風に歯車が狂うことがあるのかと思う恐怖。
タイトルは、もちろんビートルズのGoldern Slumbersから。名盤「Abbey Road」 "B面”曲です。
Once there was a way to get back homeward
Once there was a way to get back home
Sleep pretty darling do not cry
And I will sing a lullabye
Golden slumbers fill your eyes
Smiles awake you when you rise
Sleep pretty darling do not cry
And I will sing a lullabye
Once there was a way to get back homeward
Once there was a way to get back home
Sleep pretty darling do not cry
And I will sing a lullabye