こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

TIFF モンゴリアン・ピンポン

TIFF東京国際映画祭)では、毎年<アジアの風>ということでアジア各国の新作を
紹介しています。毎年楽しみにしていますが、今年は今まで以上に作品数が多いので
見たいの全部は見切れない感じですね。

で、映画祭第一本目として見たのが「モンゴリアン・ピンポン」。中国映画ですが
モンゴルを舞台にした映画です。少年ビリケが、川でピンポン球を見つけます。
それが何だかわからないことから、冒険や葛藤が生まれます。

モンゴルの自然の美しさもさることながら、そこに生きる人々の普遍的な暮らしに
心温まります。特に、モンゴルの人たちの厳しい社会状況を描いた、というような
映画ではありません。子供たちは自然の中で自分の馬(またはバイク)を駆使して、
のびのびと冒険したりけんかしたり。お父さんは、いい人そうだけどちょっと酒飲み。
お母さんは子供たちが悪いことをすると、“このバカ息子”といいながらお尻を
おもいっきりたたきます。日本だって、ちょっと前まではこんな家族の風景はあったに
違いありません。

そんな人々の間にも、テレビやレンガのお家など、現代的なものが忍び込んできます。
国って何のことなのか、北京がどこにあるのか、なんて何も知らず、自分の周りにある
世界の中でのびのび育ってきたビリケが学校に通うことになります。そこで初めて
見ることになったはずのピンポン。彼はそこで何を思うことになるんでしょうかね。