こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

TIFF 長恨歌

映画祭も、今日で終わり。最後の一本は、スタンリー・クワン監督の「長恨歌」です。
先週の第一回目の上映時は、クワン監督と主演のサミー・チェン、フー・ジュンが舞台挨拶。
今日はないかと思っていたら、クワン監督は香港から戻ってきたらしく、登場。エライ。

舞台は上海。1940年代から80年代に、男たちとの不幸な関係に流されながらも生きてきたチーヤオ。
彼女を愛しながらも、そばで見守り続けるだけの男、チェン。時代は彼らを翻弄し、飲み込んで
行きますが、彼らは上海を離れることはありませんでした。

サミー・チェンは、香港ではトップ歌手であり、映画ではラブコメの女王的存在。
いつもは、お茶目で現代的な女性の役が多く、文芸物は初挑戦。今回の演技は悪くないけど、
伝説の美女というわりには、フェロモン不足。この時代の美人じゃないのかなあ。
でも、いつもより顔がふっくらしているところを見ると、この役の為に肉をつけたのかも
しれません。レオン・カーファイからは、彼女を見守る男の切ない心の動きを、フー・ジュン
からは男の色気を感じました。

あの時代に、女が独りで生きていくには大変なことだったと思います。ましてや
誰かの愛人だったり、正式な婚姻の元でなく子供を産むなんて。チーヤオは、愛した
男とそのタイミングが悪かったのかもしれません。でもそれも、彼女の選択に
よって、起きたことあるわけです。彼女はそれについて後悔していたのか、彼女の
Everlasting Regretって何だったのかと思います。私もあと何年かしたら、そういう
思いが判るのかもしれません。