こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

試写会 RENT

ブロードウェイ・ミュージカルの映画化です。Rentの背景は、1989年のニューヨーク。70年代の熱いムーブメントは夢のごとく終わり、大人たちはバブルな金儲けに一生懸命、若者たちは自分の居場所を探しあぐねていた頃。パンク、ニュー・ウェーブ、ポップ・アート、ドラッグ、ホモ・セクシュアル、バイ・セクシュアル、コンピュータ、バーチャル・ワールド…現在まで続く、なんでも有りのサブ・カルチャーが出尽くした頃、AIDSが社会問題となって暗い影を落としていた頃。そんな中で、自分を表現したい、自分らしく生きたいと思っていた若きボヘミアンたちの物語です。2極化が進んで行く中、“自分”を探す若者たち。今の世の中にも似た状況ですが、彼らはより切迫した状況に生きながらも、自分の足で立った上で人生を選んでいます。

ミュージカル映画の良いところは、音楽が主体で歌詞が台詞でありストーリーだから、歌詞の翻訳がなおざりにされないことでしょう。曲を聴きながら、あの頃の自分を思い出してもいいし、今の自分を映してもいい。胸が熱くなる映画です。