こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「サッド・ムービー」 Sad Movie

またまた“お泣かせ”韓国映画。初めから、“別れ”のお話だと分かっていましたが、
入りは軽いタッチであまり構えたところは見せません。

4組の男女(一組の親子含む)が切なくも哀しい別れに遭遇することになります。
消防士の彼と、彼を心配する手話通訳の女性。自分の持つ障害から好きな人に
素顔を見せることができない女性と、彼女のことを知りたいと思う絵描きの青年。
無職のお気楽彼氏と彼に愛想を尽かしかけてる女性。家庭と仕事で手一杯の母と、
母とうまくコミュニケーションがとれない息子。どこにでもいそうな、普通の人たちの
物語です。だからこそ、自分の日常に起きた突然のことという目で見ることができます。

やっぱり一番涙を誘うのは、子供の涙です。あの歳で母を失う息子と、あの歳の
息子をおいていかなければならない母の気持ちは、言葉では言い表せないでしょう。
若い男女のお話は胸にきゅっときますが、ドアップ涙の表情をだあっと見せられるのは
どうもちょっと。これは、日本人と韓国人の悲しみの表現のちがいでしょうか。まあ、
他の韓国映画と比べれば、表現は控えめだったけどね。

チョン・ウソンは、鈍感だけど優しい男。チャ・テヒョンは、軽めのお笑い男。2人とも
定番っぽいですが、良い感じです。一番気持ちが伝わるのは、シン・ミナとヨム・ジョンア
の遊園地の2人かな。2人とも、思いをなかなか伝えられないもどかしさと、お互いを
知ったときの優しさが滲み出ています。