こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「プロテージ/偽りの絆」 門徒

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2007年香港作品
監督・脚本:イー・トンシン
主演:アンディ・ラウダニエル・ウーアニタ・ユン、ルイス・クー、チャン・ジンチュー

シネマート六本木のイー・トンシン特集。2作目拝見。

香港の麻薬市場を取り仕切る男(アンディ・ラウ)の右腕として働く青年(ダニエル・ウー)。
彼は麻薬摘発のための潜入捜査官だった。彼は食事もまともに取れない貧しい女と娘を助けるが、
その女も麻薬中毒だということを知る。

麻薬を通して社会の暗部を描いた、きれい事無しの重い映画です。麻薬工場の様子、足がつかないように
流通させる方法や、契約のために三角地帯に入って行く様子や、現在の麻薬市場の状況など、詳細な
調査や取材に基づいているようで、とってもリアル。

そして、人はなぜ麻薬を使うのかを問う映画です。人間がどのように麻薬に落ちていくのか、
そしてその結末は、恐ろしいほどです。

俳優の好演が、見ものです。アンディは髪を白く染め、糖尿病と肝臓に病気を持つ50過ぎの組織の
まとめ役を演じています。家族を気遣うような男なのに、心のどこかに空白があるような、その空白に
取りつかれているような、そんな男を演じています。ダニエルは、厳しい現実を目の当たりにしながら
周囲を欺き潜入捜査を続ける警官を好演。

4人目の子供を妊娠中のアンディの妻役で、久々に映画でお目にかかることのできた、アニタ・ユン。
ずいぶん太ったなあとおもったら、当時本当に妊娠6か月の身重の体だったのだそうです。

一番びっくりは、妻を追い回す暴力ジャンキー役のルイス・クー。人相まで変わってます。
最初は別の役者かと思ってました。