こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

ヴィサージュ Face/Visages

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2009年 フランス・台湾作品
監督:ツァイ・ミンリャン
出演:リー・カンション、ジャン=ピエール・レオファニー・アルダンジャンヌ・モロー

11月22日、第十回東京フィルメックス映画祭のオープニング作品、「ヴィサージュ」を見てきました。

ツァイ・ミンリャン監督の作品は、ヨーロッパのアート系映画の匂いがします。
ストーリーはあるものの、なんだか分からない独特の世界が続きます。監督自信は
解りやすい映画を撮るのは好きでは内容で、観客に疑問を投げかけるもの、観客によって
いろいろな見方ができる映画を作ることを考えているようです。

「ヴィサージュ」については、フランスで“サロメ”をモチーフに映画を撮ろうとしている
台湾人監督と、出演者・スタッフの紆余曲折が描かれていますが、どこを見るかによって
印象も違うものになると思います。

ツァイ監督の10作目長編映画になったこの映画、実は監督がパリでトリュフォー追悼の
上映に参加した際に、ルーブル美術館から直々に、ルーブルに収蔵する映画作品を取って
ほしいと依頼されたのだそうです。無いようにはに制限はせず、ルーブル内をどのように
使ってもらってもいいという破格の条件だったそうですが、ルーブルだと一目でわかる
シーンは一か所だけ。ダビンチの「岩窟の聖母」「洗礼者ヨハネ」「聖アンナと聖母子」が
三枚かかっている場所の場面だけなのです。真中の「洗礼者ヨハネ」の下の穴から
ジャン=ピエール・レオが出てくるので、これはサロメがらみでヨハネの下なのかと思ったら、
監督は「そこに丁度穴があったから」とおっしゃっていました。

ツァイ監督の映画には欠かせない、リー・カンション、フランスからはトリュフォー映画に
欠かせないジャン=ピエール・レオファニー・アルダンジャンヌ・モローなどが出演しています。

今フランスで公開中ですが、日本の配給はまだ決まっていない見たいですよ。