こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「チャイニーズ・オデッセイ 西遊記其の壱」 西遊記 第壹佰零壹回之月光寶盒

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1995年作品 
監督:ジェフ・ラウ  製作総指揮:ヨン・ゴッファイ
武術指導:チン・シウトン  脚本:ケイ・オン
出演:チャウ・シンチーカレン・モク、ン・マンタ、ロー・ガーイン、ナム・キッイン、
アテナ・チュウ

<あらすじ>
三蔵法師牛魔王に差し出そうとした一件が天界にばれた孫悟空は、観音菩薩に処分されるが
三蔵法師は自分の命を持って孫悟空を救おうとする。天界からチャンスを与えられた
二人は500年後に生まれ変わることになる。

500年後、三蔵法師が蘇ることを知った妖怪たちが動き出す。法師の肉を食べると不老不死に
なるというのだ。前世が孫悟空であることを知らない盗賊の頭領チンポウは、ホンホン、
ジンジン妖怪姉妹や牛魔王から身に覚えの無い仕打ちを受け、三蔵法師獲得の争いに
巻き込まれることになる。そんな中チンポウは前世で因縁のあったジンジンと恋に落ちる。
自らの運命に気が付かないチンポウだが、夢の中に出てきた洞窟にたどりつき、月の光で
時空を越えることができるという「月光寶盒」を手にする。ジンジンの命を助けるために
「月光寶盒」を使って奔走するが、最後にたどりついたのは...

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これって、ほんとにブッ飛んだお話なんです。其の壱、其の弐を一回見ただけだと
分かったんだか、分からないんだか、頭の中ぐるぐるになります。西遊記のお話は
中国人の常識として詳しい説明が抜きにされているのは当然としても、いきなり観音様に
処罰を受けて500年後に話がブッ飛ぶのです。孫悟空は人間に生まれ変わっていて、でも前世の
因縁からさんざんな目に遭うのですが、どうしてそういう目に遭うのかは見進めていかないと
解らない。途中でなんだか、ホンホンは副頭領(実は猪八戎)の子供を生んでしまいます。
最後にチンポウは、因縁の彼女のために時空を飛びまくり、純愛をつらぬくのかと思いきや
気が付いたら500年前に戻ってなんだか別のいい女が風の人に出会ってしまうのです。

ストーリー展開中、シンチーならではのナンセンス・ギャグは、いつもの通り炸裂。
オマケにワイヤー・アクション盛りだくさんで、目にも豪華で楽しい作品になっておりますが、
このストーリーの分からなさは何なのでしょう。ブチ抜けているとしかいいようがない。
生まれ変わったり、運命に出会ったり、タイム・パラドックスなんてなんのその。
ストーリーそのものを、ナンセンスにしてしまったのです。要は、“理屈じゃなくって
楽しめばいい”ってことなんでしょうね。

シンチーの孫悟空アクション、キレがいいです。マンタさんのオバカぶりも、ガーインさんの
おとぼけ法師ぶりも、ステキ。菩提は、監督さん本人ががやってるみたいだけど、こんな
顔だったっけ。

結末は、其の弐を見なければ分かりませんが、見たところで結局わからないかも。
其の弐のお話は、後日お楽しみに。それにしても、これって原典にあるお話なんでしょうか...