こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「不都合な真実」 An Inconvenient Truth

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西オーストラリアに存在するストロマトライト。浅い海の下にあるのは石のようですが、何億年も前に初めて地球上に酸素を排出し始めた生物といわれています。これがなかったら、地球の環境は今とはまったく違ったものになっていたかも。

記憶は定かでありませんが、「華氏911」で、マイケル・ムーアが“どうして貴方が大統領にならなかったんだ。”と言っていた相手がゴア氏だったのではなかったでしょうか。アメリカの政治について詳しいことは知りませんし、ゴア氏については、前回の大統領選で本当は勝っていたかも知れないのに、ブッシュに負けたということぐらいしか知りませんでした。でも、びっくり。アメリカにはこんな真摯な良心を持った政治家がいるのです。

彼が環境問題に取り組み始めたのには大学の時の教授の影響がありますが、息子の事故や姉の死など、家族に起きたことをきっかけに深い信念となったようです。彼は映画の中で、大統領選の敗北について“打撃だった”と正直に語っていますが、そこに踏みとどまることなく自分がやるべきことに前進したということに彼の人間性の大きさを感じます。彼が大統領になっていたら世界が変わっていたかもと思うと同時に、家族のことや大統領選の敗北があったからこそ、今彼がこうして世界を変えるために取り組んでいるのかもとも思いました。

映画は、彼が世界中で行っている講演のドキュメンタリーです。画像と数字を使って、現在の環境の危機を判り易く語っています。漠然と思っていた危機が、すぐ目の前にあることを痛感します。基本的には世界で一番エネルギーを消費しているアメリカ人への警告ではありますが、同じ地球に住む私たちも人ごとではすまされません。世界中のエネルギー消費国の人々に見ていただきたい。ゴア氏は「これはモラルの問題だ。」といいます。我々一人ひとりにも、できることもあるのです。一方で、地球温暖化の危機に反対するレポートをしている科学者は世界中にひとりもいないにもかかわらず、マスコミ等では温暖化に懐疑的な風潮がある。環境問題と経済発展が両立しないと考える人たちがいる。そんな、政治的・経済的なことも考えて見る事ができます。

地球あっての、人類です。繊細な環境を、良いほうに変えていけますように。

http://www.climatecrisis.net