こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「ラブソングができるまで」 Music and Lyrics

80年代に一世を風靡したポップスターのアレックス(ヒュー・グラント)。今は遊園地やイベント回りで往年の少女たちを喜ばす、しょぼい仕事をこなす毎日。ある日、ティーンのカリスマ、コーラから曲を作るよう依頼される。作曲は得意だが作詞は苦手のアレックス。そんな時、植物の世話に代理でやってきたソフィー(ドリュー・バリモア)と出会う。彼女の言葉に作詞のセンスを見出し、一緒に曲を作り上げることを依頼する。

もはや20年前となった、80年代。今またブームが始まるんでしょうか。アレックスのいたバンドっていうのが、どう見てもWham!がモデル。おまけにアダム・アント、ジョニー・アイドル、デビー・ブーン、ティファニー、フランキー・ゴーズ・トゥー・ハリウッド等、“あの人は今”の名前がチラチラでてきて、あの頃青春を送っていた方々には、懐かしくて笑えます。そういえば、私もWham!のファーストLP、持ってたなあ。(^_^;)

アレックスの役回りは、Wham!でいうところの忘れ去られたもうひとりのかたわれ(アンドリューだ!)。20年前のポップ・ロックのファッションや曲調もさることながら、プロモビデオの作りもあの頃のポップミュージックの定番を完全再現。楽天的で分かりやすい世の中だったんだなあ、と思う。ヒュー様の“シワ無し”メークは、よくできていたけれど、さすがにフリフリ踊る腰回りの太さは隠せず、痛々しい。でも、ヒュー様自体も80年代美青年映画スターとして一斉を風靡していたわけだから、自己パロディともいえなくないか。ドリューは世代こそ違えども、80年代に子役スターとして一世を風靡。80年代を懐かしむ映画に、80年代のスターを使ったというところでしょう。

お話は他愛ないものですが、80年代の匂いを甘酸っぱく思い出せる世代にはいいかもしれません。20年前の若くてピチピチのアレックス見て、昔の彼氏(彼女)を思い出すもよし。今のしょぼくれたアレックスに今の相手を映してみるのもよし。若い人は、過去の恋に傷つくソフィーの気持ちになってみるのがよし、ってとこかな。