こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「プロジェクトBB」 寶貝計劃

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昔からの香港映画ファンには嬉しい、ジャッキー・チェン、マイケル・ホイ、ユン・ピョウ、プラス今時イケメン俳優ルイス・クー共演のアクション・コメディ。映画としてはいかにも成龍映画ですが、今回はジャッキーが泥棒なんです。おまけにギャンブル狂で借金まみれ、いい年して父や家族を泣かすというとんでもないダメ男を演じています。

人間としての道を外れたこと(?)はしないという主義の、泥棒三人組。しかし、ジャッキー演じるサンダルは借金に負われ、ルイス・クー演じるフリーパスは妻帯者であることを隠して逆玉狙い。見栄を張ったがやっぱりお金が無い。おまけに妻が妊娠を告げる。マイケル・ホイ演じる大家は老後のために大事に溜め込んでいた盗んだ金を、空き巣にそっくり盗まれる始末。進退窮まった3人は、大金でオファーされた“富豪の孫誘拐”を引き受けることになります。

サンダルは広東語で、涼鞋(?)。彼が実家を訪ねるシーンから、父親が地道にサンダル屋で家族を養ってきたことが窺われます。親子の会話から、北京語(大陸から渡ってきた父)と広東語(香港で育った息子)なのが、香港の現実を垣間見せます。実際、「失われた龍の系譜」というジャッキーのお父さんのドキュメンタリー映画のなかで、こんな風に父と息子が北京語と広東語で会話してるところがありましたっけ。

フリーパスの名前は広東語で“八達通”となっています。これ“オクトパス・カード”とも呼ばれる、ICカードのことなんです。香港版“Suica”か“Pasmo”ともいえるこのカード、日本の技術であるにも関わらず、導入は日本より10年ぐらい早いんですよ。“女好き”の人を、こんな風に呼ぶんでしょうかね。大家さんは“包租公”と呼ばれていました。これは文字通りかな。

大作ではありませんが、定番アクションでばっちり楽しめます。香港好きには、オール香港ロケが嬉しい。ストーリーは親子の愛あり、友情あり、愛情あり。やっぱり子供に勝てるものはありませんね。赤ちゃん、ともかく可愛いです。最後に明かされる赤ちゃんの名前は、香港の有名な不動産王です。「月夜の願い」にも出てくる名前ですから、よっぽど香港の人たちにはインパクトあるんでしょうね。