こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「サンシャイン・クリーニング」 Sunshine Cleaning

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http://www.sunshine-cleaning.jp/

2009年 アメリカ作品
監督:クリスティン・ジェフズ
出演:エイミー・アダムスエミリー・ブラントアラン・アーキン

ローズは、高校のころは花形チアリーダーだったのに、今はシングルマザーで
ハウス・クリーニングをしながら、ちょっと問題を抱えた息子を一生懸命
育てています。でも、成功してリッチになった友達たちを見て、自信喪失。
おまけに、昔の恋人と不倫中。

ノーラは喪失感を埋められず、自分をコントロールできず失敗を繰り返す日々。
未だ独り立ちすることができません。

ローズは、問題を抱えた息子を私立の学校に通わせるべく、事件現場の清掃を
請け負うことになります。それは、殺人現場だったり、自殺現場だったり、孤独死
現場だったり。

派手なサクセスストーリではないし、お涙ちょうだいでもありません。
でも、見終わった後のカタルシスがあります。それは誰もが共感できるような想いが
上手に描かれているからだと思います。どう見ても“負け犬”の二人ですが、
彼女らの抱える不安とか焦燥が、自分のどこかの部分に重なり合ってくるのです。

二人はクリーニングの現場で、逝ってしまった人や残された人の人生に関わりながら、
自分の人生のしこりも洗い流し、前に進んでゆくに違いない、なんてことを
今日自分のうちの洗面台の汚れをガシガシ落としながら思いました。

二人の姉妹の微妙な距離感や自殺した母親への思いを、エイミー・アダムスエミリー・ブラント
上手に演じています。姉妹がいるのって、いいなあなんて思います。

いい年をして一攫千金を狙うおとぼけな父親役のアラン・アーキン
自分を取り巻く世界になじめない息子役、ジェイソン・スペヴァックも、
ちょっとおとぼけだけどいい味です。