こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「セデック・バレ」 賽徳克巴来 Seediq Bale

2011年台湾作品
監督・脚本 : ウェイン・ダーション
製作 : ジョン・ウー、テレンス・チャン、ホアン・ジーミン
プロダクションデザイン : 種田陽平
出演 : リン・チンタイ、マー・ジーシアン安藤政信河原さぶビビアン・スー
 
GWぐらいに日本でかかってたのですが、ユーロスペースで今週1週間だけの再上映があったので
行ってきました。
 
1930年、日本統治下の台湾で起きた原住民の武装蜂起“霧社事件”を題材に描いた映画です。
日本での上映は、短縮されたインターナショナルバージョンではなく、一部・二部に分かれた
フルバージョンです。
 
映画については、あれこれ言うより見てただいたほうがいいと思います。
(とはいえ、日本でDVD出るんだろうか。)
 
これだけ、原住民の文化や生活をリアルに生々しく描けることに興奮を覚えます。
現代の倫理観や、生ぬるい動物愛護など入り込むことはない世界。
 
描かれた日本人はちょっとステレオタイプ的なところもありますが、セデック族の人々は
美しく、荒々しく、誇り高い。
 
そして、抗日映画ではなく、ましてや親日映画でもなく、セデックの言葉と日本語だけで
国語がほとんど登場しない台湾映画。
 
映画の中では“文明”と“野蛮”ということであらわされておりますが、全く違う二つの文化の
衝突であり、近代以降に失われた民族や信仰・文化があったことを、あらためて考えさせる
映画であるといえると思います。
 
下の写真ははサオ族の村ですが、映画の中ではこの赤い花が咲き乱れていました。
花の赤と、血の赤、印象的でした。
 
 
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