こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「ビッグ・アイズ」Big Eyes

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2014年 アメリカ作品

ティム・バートン、新境地。ダークなファンタジーを描くオタクな彼が、
事実を元にした映画を撮るなんて。おまけに、大きなセットもCGもなくて
出演俳優の少ない、低予算映画。でも、こんな話本当にあったなんて驚きだけど。

60年代にアメリカで大ブームとなったアート作品、”ビッグ・アイズ”。
作家のウォルター・キーンは、一躍時の人となったが、実は本当の作者は
妻マーガレットだった。

マーガレットは、横暴な前夫から娘とともに逃れ、ウォルターと出会って
再婚するのですが、50~60年代のアメリカがまだまだ女性にとって
厳しい社会だったのだということにびっくり。

世間知らずのマーガレットは、口のうまいウォルターに取り込まれていって
しまうのですが、ウォルターとて根は悪人なわけでなく、ただ自分の妄想に
飲みこまれていってしまう哀れな道化でもある。

ただ、実際にはマーガレットの置かれた状況は、ほとんど軟禁状態だったらしく
映画よりエグいことになっていたらしいです。ご本人は、映画のワンシーンでも
登場しています。(エンドロールだけじゃないと思うよ。)
今でも健在で、絵を描いているようです。

ともかく、こんなことが本当にあったなんて、ある意味ファンタジー

ウォルター役のクリストフ・ヴァルツは、この映画で一番おいしいポジションに
いると思いますね~。うまいのはもちろんですが、独壇場といってもいい。
マーガレットのほうには、当初リサ・ウィザースプーンにオファーが
行っていたようですが、彼女じゃコメディ色が強すぎそうなので真実味が
なくなっちゃったかも。エイミー・アダムスでよかったんじゃないですか。
二人とも、ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門の
主演俳優・女優賞にノミネートされてます。

行った試写会は、石川三千花さんのトークショー付きで、
作品とティム・バートンの裏話もいろいろ聞けて楽しかったですよ。
ティムのオタクぶりと、ヘレナ・ボナムカーターとの関係と、
何より「Birdman」がらみで、マイケル・キートンの話が聞けました。
今年は、マイケル復活ですよ~。ティム様、「ビートルジュース2」おねがい!