「ビッグ・アイズ」Big Eyes
2014年 アメリカ作品
監督:ティム・バートン
事実を元にした映画を撮るなんて。おまけに、大きなセットもCGもなくて
出演俳優の少ない、低予算映画。でも、こんな話本当にあったなんて驚きだけど。
作家のウォルター・キーンは、一躍時の人となったが、実は本当の作者は
妻マーガレットだった。
マーガレットは、横暴な前夫から娘とともに逃れ、ウォルターと出会って
再婚するのですが、50~60年代のアメリカがまだまだ女性にとって
厳しい社会だったのだということにびっくり。
世間知らずのマーガレットは、口のうまいウォルターに取り込まれていって
しまうのですが、ウォルターとて根は悪人なわけでなく、ただ自分の妄想に
飲みこまれていってしまう哀れな道化でもある。
ただ、実際にはマーガレットの置かれた状況は、ほとんど軟禁状態だったらしく
映画よりエグいことになっていたらしいです。ご本人は、映画のワンシーンでも
登場しています。(エンドロールだけじゃないと思うよ。)
今でも健在で、絵を描いているようです。
ともかく、こんなことが本当にあったなんて、ある意味ファンタジー。
ウォルター役のクリストフ・ヴァルツは、この映画で一番おいしいポジションに
いると思いますね~。うまいのはもちろんですが、独壇場といってもいい。
マーガレットのほうには、当初リサ・ウィザースプーンにオファーが
行っていたようですが、彼女じゃコメディ色が強すぎそうなので真実味が
なくなっちゃったかも。エイミー・アダムスでよかったんじゃないですか。
二人とも、ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門の
主演俳優・女優賞にノミネートされてます。
作品とティム・バートンの裏話もいろいろ聞けて楽しかったですよ。
ティムのオタクぶりと、ヘレナ・ボナムカーターとの関係と、
何より「Birdman」がらみで、マイケル・キートンの話が聞けました。
今年は、マイケル復活ですよ~。ティム様、「ビートルジュース2」おねがい!