存在感に圧倒され、是非生で見てみたいと思っておりました。
(その時の模様は、コチラへ↓)
さて、今回の「牡丹亭」、2008年に北京・京都で上映されて以来、蘇州、上海などで公演を
続けるごとに場面も増え、ついに玉三郎が主人公杜麗娘を全場面で演じるという完成版。
もちろん全編蘇州語での上演。どれだけの努力が費やされたか、想像もつきません。
周りの昆劇の女優さんに比べると、やっぱりちょっと大柄で、16歳の恋する少女にはなまめかしい感じが
しますが、杜麗娘の周りだけは、別の空気がながれているかのようでした。かつての京劇の女形、
梅蘭芳もこのような存在であったのではないかと妄想してみたりして。
中国の古典劇の世界では、歴史の流れの中、女形(男旦)はすたれつつあるということですが、
彼がこのような形で杜麗娘を演じたことが、伝統芸能への刺激になったらすばらしいですね。