謹賀新年 ~日本を見直す、お正月~
明けましておめでとうございます。
中華系のお楽しみは旧正月に回して、このお正月は和系を楽しもうと思い
江戸東京博物館に大浮世絵展を見に行きました。
そこで、浮世絵以上に面白いものを見せていただきました。
江戸の技術を結集した、the art of technology、からくり人形。
お茶を運ぶ人形は、時々お目にかかることができますが、すごかったのが
この文字書き人形。文字だけでなく、絵まで描いちゃうんだからすごい。
このお人形、ただ書くだけでなく、筆の動きに合わせて目線を
変えるように首が動くんですよ。ほんとうに書いているみたい。
おまけに、アンパンマンかいた後の顔、まるでどや顔ではありませんか。
日本からくり人形協会のお兄さんの説明によると、この人形
どうやらギネスの会長が所有しており、日本に買い戻すのに
交渉十年、"片手では収まらない、ン千万円”かかったのだそうです!!
大浮世絵展の作品のうち、何作かは海外の美術館所有のものでありましたが
明治以降、海外に流出したのは絵画や仏像だけではなかったんですね。
二年前に買い戻した当時はボロボロで、袴の代わりに花柄のスカート
はかされていたというはなし。なにしろ、所有者は日本の着物のことなんか、
ましてやこの人形がどんな代物なのか、さっぱり知らなかったらしいのです。
個々の文字や絵をどう描くかをコントロールするのは、後ろの丸いディスクの
ようで、その時によって動きに調子の良しあしがあるようです。
弓矢をひく武者の人形なんかは、3回弓を射たうち的に当たったのは
最初の1発。日によって、どれが成功するかも違うみたい。
でも、それにしても、なんと精密なことか。日本は江戸時代から
ロボット作ってたんだねえ。
つくづく日本を見直した一日でした。