この日になると、毎年思い出すこと。あの年は、寒い春でした。
香港迷友達と、ワクワクしながら香港旅行の手配をしていた頃。
2003年2月にWHO北京事務所が広東省で、非定型肺炎ですでに100人以上の人が亡くなっていると発表してから、中国国内、香港、ベトナム、台湾、フィリピン、シンガポールに感染が広がった。それがSARS - H5N1ウィルスでした。
そして、4月1日、レスリー、張國榮が自らの命を断ちました。香港は混迷の中、深い悲しみにおそわれました。
自分たちの旅行は、香港の感染状況が急激に悪化したため、やむなく断念。代わりに京都〜神戸に行くことに。4月5日、この時の、円山公園の桜の写真です。ほんとに、寒かったんですよ。
それからの香港の混乱は、今でも覚えています。でも、その年の5月には感染を封じ込め、5月23日には、旅行勧告が解かれたのでした。自分自身、12月には邦港。
見えてないけど、Peninsula Hotelには WE ❤️HKのイルミネーションが。
先日、SARS撲滅のために、香港映画界の人々が集まって制作された 「電影行動1:99」を見直しました。香港は、今日本で起きていることを、すでに17年前に経験してきているのです。患者の隔離、会えない家族、現場で働く人々。外出の禁止、マスクの不足、うがい手洗いの奨励等等。そして、あの状況を、協力し合って、笑い飛ばしたり、クリエイティブに向き合う姿に、香港底力をみた思いでした。今は、政府がどうであれ、人々は経験値で落ち着いて対処しているように見えます。
今、日本は右往左往。あの時、日本はまるで人ごとでしたから。
そして、志村けんさんが、感染が原因で亡くなるという悲しい出来事。
日本人で、彼のことを知らない、彼のコントで笑ったことのない人はいないでしょう。
誰もが、大切な人を失う悲しみを感じています。
コロナウィルスは、SARSに比べ、致死率は低いものの、感染力は莫大であるとの情報があります。そして、まだわかっていない事が多い。
場所によっても国によっても状況が違うし、対処の方法も方針も違うでしょう。いろいろな意見もあるし、フェィクの情報もある。これからだって初めての情報が山ほど出てくると思われます。
でも、今一番必要なのは、個々がするべきことを自覚するということ。
大切なだれかにうつさないないように、すること。
17年前のことを思い出して、心して。
それにしても、この17年間の香港、昨年からの混迷、新たなる試練、天国からレスリーはどう見ているのでしょうか。