こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「カムイ外伝」

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2009年 日本作品
監督:崔洋一  原作:白戸三平  脚本:崔洋一宮藤官九郎
出演:松山ケンイチ小林薫小雪伊藤英明、チェン・イーキン

香港ウィークで、崔監督、イーキン、谷垣健一アクション監督のトークショーを見てきた
カムイ外伝」。やっと本作を見てきました。

原作の「カムイ伝」「カムイ外伝」は、私にはあまり縁のない作品。作品が始まったのは
1964年ですが、一時週刊少年サンデーに連載されたほかは、ガロとかビッグ・コミックとか
成人向けの雑誌です。

忍者の話とはいえ、その根本は差別、貧困、階級、権力といった理不尽な社会にあり、
これを一番読んだであろう全共闘世代の人たちにとっては、自分たちの闘争に重ね合わる
ことのできる漫画であったに違いありません。

カムイは被差別民として生れ、貧しさから逃れるために忍者になった。しかし殺戮だけを繰り返す
生活からも逃れ、“抜忍”として仲間から追われることになってしまう。ひたすら、不幸で
孤独な人生。でも、カムイは生きることをあきらめることはない。彼が求めているものは何なのか。

原作の暗い印象と裏腹に、映画に写るのは青い海。白い砂。でも、貧しい人たちの暮らしや
生活の重苦しさは、否応なく目に入ってきます。様々な場面でCGが使われており、サメの
シーンなどは多少違和感があるものの、アクション映画としては漫画的な面白さを
見ることができます。

でも、なんといっても、ワイヤーワーク。本場香港仕込みの谷垣アクション監督の技がさえます。
人間がほとんど重力に左右されない動きをする忍者のアクションには、ぴったりでしょう。
武侠映画の“軽功”に通じるものがありますね。

主演の松山ケンイチ。この人のアクション見るのは初めてでしたが、なかなか身軽でよろしい。
手足がバランスよく長いので、見た目もOK。意外によかったのは、伊藤英明。いままでのような
正統派好青年やるより、敵役のほうが存在感がでるかもしれません。

本当は、イーキンが見たくて行ったのですが、彼の出番は初めのほうと最後のちょっとだけ。
でも、大頭という重要な役どころで、まだ死んではおりませんので、次回作に期待しましょう。
ちょっとの出演でしたが、日本刀の捌きもなかなかお上手でした。