時間ができてからしていることの一つ。週末に長い映画を見ること。母も交えて、見ています。
映画業界も、コロナ禍の影響を受けていますが、いつかまた映画館で迫力の映画が見れるように、かつてスクリーンで見たことを思い出しながら。
まずは、5月3週で「ゴッドファーザー」三部作、観賞完了。やはり見応えのある映画です。
シチリア系マフィア、コルレオーネ家の興亡の話ですが、そこに関わる大勢の人たちも、群像劇のように一つ一つがくっきり浮かび上がってくる。
とても丁寧に作られたようにみえますが、マリオ・プーゾ原作の大衆小説をフランシス・コッポラがメガホンを取って映画化に至るまで紆余曲折、キャスティングやら撮影開始後も色々とがあったようで、その裏話も枚挙に遑がありません。
当時ちょっと落ち目だった、マーロン・ブランドはドン・コルレオーネのビトー役に自らを売り込んだとか、IIでビトーの若い頃を演じたロバート・デ・ニーロは、実はソニー役のオーディションを受けていたとか。
ビトー・コルレオーネの三男、マイケル。制作者側はじつはロバート・レッドフォードを押していたらしいですが、コッポラはイタリア系であるアル・パチーノを強く要望して起用。レッドフォードたったら、全然違うイメージになっていたに違いありません。
家業からは距離をおき、社会的には若き軍人であり、誠実な恋人であったマイケルが、父を、ファミリーを守るため変貌していく様が恐ろしく悲しい。アル・パチーノをスターにした作品といえるでしょう。
ちょっと情けない次男、フレド役のジョン・カザールは、実はメリル・ストリーブの婚約者だった人なんですね。「ディア・ハンター」で共演していますが、その頃にはすでに肺癌に侵されて早くに亡くなっています。
個人的には、アイルランド系で養子の弁護士"コンシリエーレ”役のロバート・デュバルが渋くて好きでしたね。つい最近、お亡くなりになりました。
さて、「ゴッドファーザー」の主な舞台はニューヨークとシチリア島。シチリアには行ってみたいのだけれど行ってないので、IIIで舞台の一つとなるバチカンの(デジタル)写真をあげてみました。
歴史に繰り返しあるように、権力を得るために様々な所業を成してきたマイケルが、またその贖罪を求める聖なる場所。そのバチカンでも、何百年もの間、人間の業が渦巻いているのです。
その地、バチカンにはちょうど20年前に母と叔母を連れて行っております。私に取っては二度目のバチカン。まだ60大の母と叔母を、バチカンのみならずローマ中、そしてフィレンツェ、ベネチアと思い切り歩かせました。
西暦2000年のその年、サン・ピエトロ大聖堂の扉を通ると、それまでの罪が許されるとかいうことでしたが、キリスト教徒でない日本人も、許されたのでしょうか。