こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

香港事情 2023 M+

4年3ヶ月ぶりの香港滞在。遅くなりましたが少しづづアップしていきます。

今回の訪港では、街歩きや食べ歩きをそこそこに、2021に開館したM+や 香港文化博物館、写真のGarellyなどを回ることに時間をかけました。香港の今を見るために。

さて、M+。NHK日曜美術館でも取り上げられたこの施設は、アジアでも最大といえる規模で現代美術を取り扱っています。

香港を中心として、中国から周辺アジア、ユーラシアへと広がる作品は、コンテンポラリーアート、建築、インテリアやインダストリアルデザイン、グラフィックアートまでに広がっています。

ワークショップも行われ、触れたり参加したり、インタラクティブな展示もあり。そんなところが+という所以でもあるのでしょう。

日本人の作品や製品の展示も数多くあり、それらのものが香港やアジアの人たちがどのように受け止め、自分達の中に置いていったか。そんな視点でものを見ていくことは、本当に刺激的でした。

思った以上に、香港やアジアの人たちは日本のことを知ってるのだと思います。

ちょうど、草間彌生の大きな展示がありました。吹き抜けのところと、水玉のガラスの迷路。香港で草間彌生作品に出会うのは2度目。縁があるのかもしれません。

 

アイ・ウェイウェイのような、当局から反体制的とみなされた作家の作品を展示することに関しては、議論もあったようです。直接的とは言えないけれど、そういった作家の作品も展示されています。プロパガンダ作品と同じ時期に制作された、当時は作品として認められなかったような心象的な作品が同じ場所に展示されているのを見ると、この場所の価値を実感します。

香港ならではの、作品も、もちろん数多くあります。
九龍皇帝、ガラスの向こうの失われつつある香港のネオン、色を失ったランプシェード。

それらは、失われた世界から守られているのか、囲われているのか。

アート作品と社会のせめぎ合いは、今後も続いていくのでしょうか。