Scenes that should not be forgotten
2019年3月の香港。ほぼほぼ最後のショット。まさかこの後3年以上もここに来ることがないとは考えても見なかった。その後ここで起きた事は、そして世界で起きた事は、誰もが知っている通り。
今日、2022年JPS展で会員作品として"不肖・宮崎”氏の3点の香港の写真を見た。タイトルは「忘れられた香港」。最後に行ってから、見慣れた道を埋め尽くす、デモの参加。警官の発砲する催涙弾。ほんの数ヶ月後の香港は、日常が失われた世界となっていた。最後の滞在の時には、全く想像もしなかった世界。その事件があった事、その後のことなど、忘れていたわけではないけれど。
私が見た、香港の日常。早朝、始発のミニバス。
小鳥おじさんの集まるレストラン
トラムの端から端まで乗車しながら、見た日常。
歩道のないところを渡ろうとする、杖をつくおじいちゃん。
街市の賑わい。
今もどこかで、いつでもあったはずの日常が失われていく。
日常も、非日常も、それは忘れてはいけないシーン。