こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「恋するブラジャー大作戦(仮)」 (絶世好Bra)

監督 : パトリック・レオン、チャン・ヒンカイ  2001年 香港作品
脚本 : チャン・ヒンカイ
主演 : ラウ・チンワン、ルイス・クー、ジジ・リョン、カリーナ・ラウ

ただのオバカなラブコメかと思って見に行きました。確かにオバカなシーン満載ですが、
意外とセリフやストーリーに奥行きがあるんです。あなどってはいけません。

この映画では、ジェンダーが逆転してるように見えます。女性しかいない会社に2人の男が
入社します。トップから受付まですべて女性。すべての権力は女性に独占されています。彼らは
完全にマイノリティー。最初は自信満々だった彼らも、次第に自分の立場を認識していきます。
女性たちより男性二人の方が感情的に見えるような、ステレオタイプな男女関係の逆転は
エディ・マーフィー主演の「ブーメラン」を思い出しました。こういうことは、この十数年
世界的にじわじわ浸透してるということなのでしょうかね。

そしてこの映画では、ブラジャーが男性の比喩として取り扱われています。“合わない
ブラを無理して付ける必要はないの”とか、“時には、無くても”とか、“優しく包まれたい”
とか。どれが女性の本音かといえば、みんなそうじゃないかと思えるセリフ。この映画に奥行きを
与えたのは、チャン・ヒンカイの脚本でしょう。彼の脚本作品には、「野獣刑警」とか
「ブレイキング・ニュース」などがあると知って、納得しました。思い切り笑えるけど、
ドタバタだけではない何かがある映画です。

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