こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「K-20 怪人二十面相・伝」

パラレルワールドの日本、1949年。第二次世界大戦を回避した日本は、身分制度が固定化して激しい格差社会になっています。社会的不安が蔓延する東京では、美術品を専門に狙う“怪人二十面相”が跋扈し、探偵明智小五郎が彼を追っています。ある日、新発明の電力移送装置の発表の場が二十面相に襲われます。今までと違ったターゲットを狙う二十面相に、人々は震撼します。一方、低い階級に属する小泉平吉は、サーカスの曲芸師。貧しいながらも楽しい生活を送っていますが、ある日罠にはまり怪人二十面相と間違われて逮捕されてしまいます。地獄のような刑務所から脱獄し、自分がこの社会で生きる意味を見出していきますが…>

さすがに「怪人二十面相」の世代ではなく、原作を読んだことがないのですが、えっこんな話だったのと思うぐらい違う話になっているのではないでしょうか。パラレル・ワールドにしたのは、今流行のの20世紀半ばのノスタルジーと、空想小説がもつ怪しげな雰囲気を演出するためだったのでしょうか。上海でのセット&ロケによる風景が、いかにも怪しい魔都“東京”と化していました。

主演は今年3本目の金城武、また一味違う役どころですが、体を張ったアクションと、アクションとは対照的なとぼけた雰囲気がいい感じです。やっぱりどこか浮世離れした感じがしますが、それが彼の持ち味。怪しい世界に生きる、清涼な風のようです。中村トオルも、松たか子も、劇画調の怪しい世界の人々にすっかりはまっておりました。

これって、シリーズ化するんでしょうかねー。それも楽しみ。