東急文化村の向かいにあるギャラリー、ATSUKOBAROUGHで今日まで
開催されていた日本在住香港人写真家ERICの展示をみてきました。
この方の写真、「中国好運」という写真集を本屋で見たことがあって
どういう人なんだろうと思っていました。19歳で来日して以来
日本で写真の勉強をし日本を拠点に働いているそうです。
今回の展示は、その「中国好運」の中国大陸でのポートレートと
香港のポートレートやスナップ写真でした。そして、昨年の雨傘革命の
スライドが上映されていました。
中国でのポートレート写真は、面白い人の嵐で、強烈な個性の人々が
コントラストの強い色で表現されています。それも、かなり近寄ってはいるけど
被写体に特別許可は求めてはいない。どんな風に撮っているんだろうと思ったら
彼のWEB SITEを見て判明。人の流れの真ん中に立って、流れてくる人たちに
中判カメラを構えて、おまけに外でも昼間でもフラッシュたいて、
かなりの数撮っている。目線を合わせる人、訝しがる人
とっさの表情が面白い。
反対に香港の写真は色味を抑えたものとなっています。そして、あの
去年の出来事と群衆。その中にいた人々。テントが張られた金鐘の
道路の真ん中を歩く人、座り込みしながら日本語の教科書を読む女子学生。
香港の写真は、中国のものより引き気味に撮っている感じ。
ERICの両親は、文化大革命で大陸から香港に亡命してきた人たちで
彼自身は香港で生まれ育ち、イギリスと香港のパスポートを持ったものの
自分は生粋の香港人ではなく、中国人でもなく、ましてやイギリス人や
日本人でもないということを雑誌のインタビューで答えていました。
先週2/14は、ERICさんと「転がる香港に苔は生えない」の星野博美さんの
座談会があったのですが、その日は行けず残念でした。きっと、彼の写真や
香港がらみのいろいろなこと、聴けたでしょうね。この日も2時までいれば
ERICさんが来ると言っていましたが、その時間まではいられず残念。
ワンドリンク500円にて展示を鑑賞できます。
日曜の昼下がり、他にはだれも来場者がなく、紅茶をいただきながら
展示を独占したような気分でした。ギャラリーの方は、日本語の
上手な欧米の方で、写真や展示についていろいろお話いただけました。