「台湾新電影時代」 @台湾巨匠傑作選2016
2014年 台湾
監督:シェ・チンリン
アビチャッポン・ウィーラーセタクン、オリビエ・アサイヤス
ティエン・チュアンチュアン、ウェイ・アイアイ
始まりました。
そこで特別上映されているのが、「台湾新電影時代」というドキュメンタリー。
台湾ニューシネマと言われ1980年代に台湾映画界に新風を巻き起こした
映画人たち、及びに映画人ではないアーチストたちなどが彼らとその
映画について語っています。
80年代の数年間、台湾映画界の暗黒の時代とも思われていた頃、
与えた影響がどのようであったか。
欧米の方々にとっては、彼らが体験してきた、そしてその時置かれた
台湾の外政的内政的な状況など知る由もなかったでしょう。
香港の映画人ですら、彼らが通った白色テロの時代を知らなかったのです。
大陸の映画人やアーチストがが語り討論する、台湾ニューシネマ。
彼らはほぼ、海外で台湾映画に出会っているようです。
第五世代の監督と何が違うのか。
台湾のニューシネマには大陸の映画にはないリアリティがあり、現実が
彼らの先を行っていると感じているようです。半ば羨望かもしれません。
なぜか。理由は言わずもがな。
また、香港のカテゴリー映画と違い、台湾のニューシネマにはあてはめる
枠はないように思われます。また、香港のニューシネマと言われた、
アン・ホイなどといった監督ともまたアプローチが違う。
もちろん、映画は娯楽であると思いますが、アート性も高いもので
あることも間違いないでしょう。枠組みのない自由な表現の可能性。
その中でのリアリティ。それが、台湾のニューシネマだったのではないか。
これを見た上で、台湾巨匠傑作選を堪能したいと思います。