こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「ショートバス」 Short Bus

昨日はお祭り+麻生氏&福田氏の演説で大混乱の渋谷。交差点渡ってシネマライズ
たどり着くまで、大変でしたよー。

「ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督の久々の
新作。過激なセックス描写の評判もありましたが、怯まず見に行ってきました。

ニューヨーク、ブルックリンにあるアンダーグラウンドのクラブ“ショート・バス”に集まる
人たち。ドラッグ・クイーン、レズ・ゲイの人たち、SM女王、それから普通の人たち。
皆それぞれに人に言えない悩みを抱えています。そして皆、誰かと繋がることを求めている
のです。

繋がりたいというのは、9・11以降のニューヨークの人たちの気持ちなんだそうです。
突然の事件に、今までの生活の断絶を知ってしまったのですね。それは、今の世界情勢
にもあてはまることだと思います。日本に生きる私たちも、同じような孤独を感じて
いるのではないでしょうか。

そんな中セックスは、繋がりのひとつの手段なのです。そして色々な形の繋がりがあり、
それは愛でもあるのです。最初はちょっとギョッとしますし、痛々しくもある。でも
扇情的ではなく、全く普通のことに見えてきます。そして人々がつながりの中で癒され
救われていく。さすが、ヘドウィグのジョン・キャメロン・ミッチェル監督、どんな人にも
優しい映画だと思います。

そろそろ映画だけでなくいろんな場面で、愛やセックスについてもっと違う見方が
出てこなくてはいけないのかもしれませんね。そうすれば、少しは人間やわらかくなれるかも。