こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「しあわせのかおり」

9/2完成披露試写会に行ってきました。日本映画ですが、素晴らしい中華料理を堪能できる映画です。

金沢の小さな港町にある小さな中華料理店「小上海飯店」。店主王慶国(藤竜也)は
この小さな店で評判のお料理を作り続けてきましたが、ある日病に倒れ店が続けられ
なくなってしまいます。そんなとき、幼い娘を抱えた山下貴子(中谷美紀)が、
弟子にしてほしいと申し出ます。

美味しそうな中華料理といえば、アン・リー監督の「恋人たちの食卓」を思い出します。
園山大飯店の厨師だったお父さんが、毎日手の込んだお料理を作るのを見て、なんて幸せな
娘たちだろうと思いました。この映画は、父と娘、そしてその周りの人間の絆の映画でした。

この「しあわせのかおり」も、やはり人間の絆の話でり、ある意味失われた父と娘の
話でもある。食は人間の本能であると同時に人間の絆をつなぐ触媒でもあるんだなあと
思いました。

王さんが毎日作る定食は一見普通のものですが、実は手をかけています。それは素材を知り
素材を生かす技術に基づいたものなのです。そんな料理の課程や料理に対する心が描かれています。
そしてその課程を、実に見事に俳優さんたちが吹き替えなしで演じているのです。主演の
藤竜也さんは、この映画のために4ヶ月半も中国料理講師の方のもとで学んだとか。
中谷美紀さんも、重い中華鍋を振っています。そして、俳優さんたちが作った料理を
本当に俳優さんたちが美味しそうに食べているのです。

この映画を見に行くときは、お腹すかせていくと、後悔してしまうかもしれません。
終わった後は、中華料理が食べたくなること請け合いです。

雑誌Dancyuの10月号に、小上海飯店の定食メニューとレシピが載っています。

私も明日の夕飯は、中華で決まりだ!