こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「イップ・マン」 葉問2

イメージ 1
 
2010年香港作品
監督:ウイルソン・イップ   アクション監督:サモ・ハン・キンポー   音楽:川井憲次
出演:ドニー・イェンサモ・ハン・キンポー、ホァン・シャオミン
 
ついに日本で公開された、「イップ・マン」。実在の武術家であり、若き日のブルース・リーの師匠、
葉問を描いた作品ですが、今回上映された作品は実際は2作目“葉問2”で、1950年代に葉問が香港に
移り道場を開く所からのストーリー展開になります。なので、ここからみると、登場人物や背景がちょっと
分かりにくいものとなります。
 
この“2”のほうは、50年代が舞台で悪役はイギリス人。1作目のほうはというとその前の時代。
言わずもがなのお話のため、日本では即上映というわけにはいかなかったのでしょう。
 
1作目については、この2作目「イップ・マン 葉問」の動員が5,000人以上に達したら、劇場公開される
ということで、2/11金曜日あたりではすでに残り300人を切ったあたり。実はもうすでに、
公開が決定ているようですが、上手いプロモーションだなあと思います。内容的には、日本人には
つらいものではありましょうが、池内博之の演技なども注目されており、なにはともあれ
劇場で見れることとなったことにはうれしい限りです。
 
本作については、中国武術の誇りをかけて、悪い外国人と戦うというカンフー映画にありがちなお話。
イップ・マンの詠春拳の武術のみならず、香港で武館を開くにあたって他の流派の師傅と闘う場面などは
武術好きの方々には興味深いものがあると思います。ドニーとサモ・ハンの戦いは、見ごたえあります。
 
もちろんそれだけではなく、サモ・ハン演ずる洪拳師匠の人間性、ドニー演ずるイップ・マンの静かなる佇まい。
彼らを囲む青年たちや前作から続く人間ドラマ、50年代の香港のリアルな風景で、アクション・武術フアン
ならずとも十分見ごたえがある映画になっております。
 
それにしても、大いなる歴史の話であろうが、街の片隅のはなしであろうが、何時の世界どこの世界も、
男どものなかでは誰が一番強いかが重要で、それによっていろいろな争いが起きるわけですね。
そんな中でイップ・マンが言う「争わぬために闘う」という言葉は、一つの示唆を示しているような気がします。
 
あまり女性については細かく描かれた映画ではありません、イップ・マンの奥さんを見て、武術家の
妻って大変だなあと思いました。今の世の中、命の心配はないかもしれませんが、他の心配は変わりない。
つくづく自分の通う道場の師傅の奥様の偉さを感じてしまうのでした。
 
ドニー・イェンについては、今後「イップ・マン前章 (1作目)」、「孫文と義士団(十月圍城)」、「処刑剣(錦衣衛)」
と、出演作の日本上映が次々に決まっているようです。今年はドニーの年になるかも。
そういえば、彼、兎年の年男(48歳)なんだわ!