『シン・ゴジラ』予告2
脚本・編集・総監督:庵野秀明
准監督・特技統括:尾上拓郎
自ら変態を繰り返し、進化していく。しかしながら、その造形は、
人類が原因となった黒い部分を全て取り込んでしまったよう。
映像上登場する時間は、圧倒的にゴジラより人間のほうが長い。
災害と核と戦争による破壊、政治と防衛と危機管理。描かれているのは
日本人の抱えるトラウマに他ならない。全ての象徴としてのゴジラがそこに。
映像の中なか、破壊される街を見て、避難していく人々を見て、
放射能の炎に包まれる東京を見た戦慄。
なっちゃって、2回目の上陸では会社の近くの大きいビルが崩れ落ちちゃうん
ですよ。まさに自分があの中にいた感覚。
ただし、ゴジラ自体は巨体になりすぎて(最大118m)、人間の個体は
目に入らないんじゃないかと思う。過去の映画ような、昔見た夢のような、
ゴジラに睨められるという怖さではないかな。
大人のための警鐘としての怪獣映画。日本はスクラップ&ビルトという
セリフがありましたが。果たして本当に、もう一度破壊を乗り越えて
いけるのか。