こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

Big River

監督 船橋淳  2006年作品 日本
主演 オダキリ・ジョー、ガヴィ・ラズ、クロエ・スナイダー

ひょんなことから一台の車で旅することになる、日本人青年、パキスタン人中年男、アメリカ人
女性のロードムービー。淡々と綴られるストーリーと、広大で美しいアメリカ西部の風景を
堪能できます。

だけど、それぞれの人間の描き方が今ひとつ足りないかんじ。あまり語らせずに解らせるという
手法なんだろうけど、それにしちゃ一人一人から見えることが浅い気がします。パキスタン人は
妻を連れ戻しにアメリカにやってきたのですが、なぜ妻に逃げられるようなことになったのかが
解らない。アメリカ人の女の子は、トレーラーハウスに住むプア・ホワイトで、アル中の
祖父を持つ。逃げられない現実を抱えているということはよく判るけど、日本人青年との間の
ことはなんだか型にはまってる感じで、女の子だってそんなに単純じゃないけどなって思ってしまい
ました。日本人青年は、結局なんでそうやって1人で世界旅してるのか解らず。まあ、こういう
バック・パッカーっていると思うけど。

それにしても、オダキリ・ジョー、手足が足が長くて逆三角形で、なんてバランスのいい
色男。サイド刈上げのソフトモヒカンもどきのヘアスタイルに、バックパッカーの着たきりの
身なりでも、かっこいいこと。クロエ・スナイダーはパリコレモデル出身なんだけど、隣に
並んでも引けをとりません。オダギリは、いわゆる二枚目俳優といわれるのがいやみたいで
くせのある役ばかりやってますけど、かっこいいんだからしょうがないじゃん。自分の
容姿を売り物にした役をやっても許してあげるのに。でもきっと、今はとがったお年頃。
その青さもよしとしてあげましょう。