こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「ブラッド・ダイヤモンド」 Blood Diamond

このところアフリカがらみの映画が増えており、日本で封切られるものだけでも
フィクションからドキュメンタリーまで、様々な形のものがあります。
日本にいると、アフリカがらみの報道を目にすることが少なく、この20年ぐらいの
間に起きていた事さえ知らないことが多いのが現実です。「ホテル・ルワンダ
ダーウィンの悪夢」「ザ・キング・オブ・スコットランド」など、映画を見るまで
知らなかったこともあるのです。

この「ブラッド・ダイヤモンド」はアメリカ製作のエンターテイメントでありながら、
当時のシエラレオネの内紛と、国を取り巻く現実をを厳しく切り取っています。

ディカプリオ演じる、アフリカ生まれのダニー・アーチャー。白人とはいえ
恵まれた環境に育ったとはいえず、生まれ育った大陸に複雑な感情を持っている。
彼は現地でかなり役作りしたんじゃないかと思う。独特な英語を操り、アフリカへの
愛情と失望を持っている複雑な男。ディカプリオも、これから年を追うごとに面白い
役ができるようになると思いますよ。元々、上手いんだもの。

危険を顧みないジャーナリスト、マディー・ボウエンを演じたジェニファー・コネリー
役柄上、すっぴんで頑張っていますが、この人年を追ってもさびませんね。元はお嬢様女優
でしたけど、このところいい仕事してるんじゃないでしょうか。

そして何よりこの映画で心に残るのは、ジャイモン・フンスー演じるソロモン・バンディーと
その息子ではないでしょうか。アフリカ出身の俳優ならではの、重みがあります。彼ら親子の
たどった道のりは厳しかったけど、最後に救いがありました。

ストーリーについては、映画を見てください。そして、自分もこの搾取のピラミッドの
どこか、権力闘争のどこかに、知らないうちに加担しているかも知れないことを知ってください。