こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「歓喜の歌」

立川志の輔新作落語を映画化したという、異色の作品です。

地方の文化会館。あまりやる気のなさそうな職員たちが
運営しています。ある日、大晦日にダブル・ブッキングしている
ことが発覚します。どちらも、地域のママさんコーラスチーム。
初めはやる気のなかった文化会館の館長が、いろいろ
事情があって調停に乗り出します。

さすが、落語原作。面白可笑しく、人情を感じる映画でした。
原作からいろいろ話をふくらませているだろう、ストーリー
構成は、映画ならではの面白みでもあるでしょう。
職員も、コーラスチームの人たちも、皆それぞれに事情を
抱えており、それがダブル・ブッキングをきっかけに
色々な収束を迎えていきます。来年2月の上映ですが、
折角だから年末にやって欲しかったなあ。ほっこり
心温まる年の瀬が迎えられそうなのに。

地方の文化会館に勤める、やる気のなさそうな中年男性に
小林薫。彼の芝居は旨さはご存知の通りですが、旨すぎちゃって
という感じがするのですが、その旨さが落語テイストに
あっていると思います。離婚寸前の妻に浅田美代子
この人、実はいい女優さんだと思いますよ。バラエティで
見るのとは別人。ほんとにふつうのおばさん演じてました。
まじめな若手公務員に伊藤淳史、コーラスチームの
リーダーに安田成美と由紀さおり。その他ほんのちょっと
役にも、こんな人がと思うような、実力のある俳優さん
たちが登場します。


それにしても、「パッチギ」や「フラガール」など、シネ・カノンは
テレビなどに頼らず、ストーリーで見せる映画を作っていますね。
この企画力、すごいと思います。