こぶー休息中!

引っ越して来ました。おばブーの旅(主に香港)と映画の日々。

「ミラクル7号」 長江7號

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お待たせの、3年ぶりチャウ・シンチーの新作です。

でも、今回のチャウ・シンチーは、面白いことはしません。彼自身の毒はなりをひそめ、
子供のために肉体労働する親父です。面白いのは、息子のディッキーと学校の子どもたち。
そして、宇宙人の7号ことナナちゃん(七仔)。彼らが、これでもかっのナンセンス・ギャグを
引き継いでいます。はっきりいって、かわいいです。

今回のツボは、“子供の世界”ってことなんだろうと思います。子供の世界って、学校と
家庭に集約されますよね。学校のいじめっ子たちや、おかしな先生、好きな女の子。登校途中の
恐い犬。そしてお家。その小世界が子供たちの全て。そこで起こる、おかしなことや
不思議なことがテーマなのかなと。

ちょっと情けない宇宙人ナナちゃんは、ドラえもんみたい。不思議な世界への入り口。
こういうことに興味があるっていうのは解ります。でも、子供ってちょっとバッチい
う○ちネタとか好きですよねー。これは何ででしょうかねえ。ともかく、子供の
気持になってご覧ください。きっと素直に笑えますよ。

それにしても、子役たち、いい味だしてますよ。ディッキーは、ほんとに
自然に可愛い。クラスに一人は必ずいそうな、ちょっとちっちゃくて貧弱で、
要領はよくないけど、ちょこまか元気な男の子。彼を演じているシュー・チャオは
実は女の子なんですよ。性の違う役を演じることを、広東語では“反串角色”というの
だそうです。才能にほれ込んだシンチーは彼女を養女にしてしまったとか。

それから結構私が気に入ったのは、七三分けのいじめっ子クン。実は仁義のわかる
いいやつだったりして。コミカルな演技、抜群でしたあ。